どうもフロッキーです。
英語多読と聞くと、意見が違くて困りませんか?
「簡単な本から読めばいいんだよ!」
「いや一気に難しい本をたくさん読むが、明治の文豪のやり方だよ!」
というように。
そこで今回は、この巷で言われている英語多読の種類を明らかにして
どういう読み方が結局おすすめなのかを解説します。
目次
よく言われる英語多読は2つ
まず、よく言われている英語多読の種類は大きく分けて2つあります。
- SSS式の段階的多読法
- 明治の英語の達人がしていた乱読
簡単にいいますと、①は絵本などの簡単な本から初めてレベルアップしよう!というもの
②はいきなり哲学書や文学といった高難易度のものを大量に読む
という感じですね。
どちらも何か極端なんですよね(笑)
この2つをいろいろしてきて、僕がベストだと思う英語多読は
英英辞書、イメージ検索を駆使して洋書を読むフロッキー流英語多読。
①、②を紹介したあとに、僕が言っている③の英語多読法を紹介します。
ざっくり結論を言うと、最初はSSS式を使って英文に慣れてから
英英辞典を使って、語彙が制限されていない児童書、ビジネス書を読んでいこう!
という方法です。
①SSS式の段階的多読法
まずこれが一番有名な英語多読の方法です。
英語多読研究会のサイトによると
多読(Extensive Reading 略してER)とは、文章を分析しないで大意を把握する読書法です。
SSS(Start with Simple Stories)の多読法は、従来不可能であると思われてきた英語初級者でも楽しく始められ、楽しく続けられる多読法です。
とのこと。そしてこのページを要約すると
かつては、初心者用の教材がなくて多読はできなかったけど、今ならやさしい教材があるからそれを多読三大原則にのっとってひたすら量を読めば、難しい洋書が読めるようになりますよ!
という内容で、多読三大原則はこちら。
- 辞書は引かない (引かなくてもわかる本を読む)
- 分からないところは飛ばして前へ進む (わかっているところをつなげて読む)
- つまらなくなったら止める (1 2 の原則で楽しく読めない本は読まない)
僕もこの方法を愚直に1年半ぐらい行い、そして総語数100万語を達成しました。その感想として
「これじゃいつまでたっても難しい本は読めるようにならないな~」
というものでした。なぜかを説明します。
SSS式の英語多読法の弱点
まずはこの表を見てください。SSS式のレベルの上げ方の表です。
さきほどの多読三原則を満たす洋書というのはほぼGraded Readersというものです。そしてGraded Readersのほとんどは物語です。
調べなくてもわかるレベルなので、1ページ95%以上分かるものを使います。言ってみればすごく簡単な本です。
つまり、SSS式とは100万語(1冊5000語なら200冊!)の物語をひたすら読むという勉強法です。
忠実にこなすなら、238万語(1冊5000語なら476冊!)のほぼ物語を読むんです!
大人がこれをやると飽きます。とくにビジネス書を読みたい人がやるとさすがに飽きます。
しかも英文は初心者用に加工されたものなので、初心者はとっつきやすいですが、中級者は物足りたくなってきます。
僕はこのレベル3ぐらいで強烈な飽きが来ました。
しかもこの表のレベル9を達成したところでまだ大人の洋書は読めません。
なぜならこのGraded Readersは語数、文法が制限されているので、制限されていない通常の洋書を読む耐性がついてないんですね。
このようにSSS式ではなかなか難しい本に到達できないんですね。
確かにSSS式の英語多読は全くの初心者の方にはおすすめです。簡単な英文から始めるので、挫折する可能性が低いです。
ただ総語数50万語も読めば、英文になれる段階はクリアできます。
僕はこの段階を迎えたら、SSS式を卒業してどんどん本当の洋書に挑戦すべきだと思っています。
②明治の英語の達人がしていた乱読
で、次にこの英語の達人の方法ですが
「そんなSSS式みたいに生温いことを言ってないで哲学書や文学を多く読むのじゃ!」
という勉強法です。
どこかのサイトでドストエフスキーの「罪と罰」をいきなり買って、全く分からないなりに調べまくっていると気づいたら読めるようになっていた、
という人がいましたがそれに近いです。
茂木さんの英語勉強法もこれに近いと思います。いきなり赤毛のアン読もうぜ!ですからね(笑)
僕の感想としては、これらはハードルが高すぎます。
いきなり罪と罰(YL7.5~8.0)を読みだすのは無謀です。たとえ日本語訳を読んでいたとしても、初心者には難しいです。
赤毛のアンもYL6.0ぐらいで、一般的な大人の洋書に匹敵する難しさです。
僕は、英語学習初期に「The power of habit」(YL6.0)という本を買って読みましたが
比較的簡単にもかかわらず、読むことができませんでした。
分からない単語が多すぎてまったく意味が取れませんでした。
どちらも極端ですね(笑)
フロッキー流英語多読の3ステップ
この①と②をうまい具合にミックスされたものが、フロッキー多読です。
僕が思う、初心者の方がするべき洋書の読み方は、
- SSS式の英語多読で英文に慣れる
- 名作の児童書で難しい英文に慣れる
- ビジネス書、哲学、小説など自分が読みたい本を読む
という段階を経る必要があると思います。
SSS式の英語多読で英文に慣れる
まず①で英文に慣れる訓練をします。これはSSS式の初心者が挫折しにくい、という最大のメリットを利用します。
具体的には
絵本やGraded Readersを50冊ぐらい読みます。このレベルの卒業条件としては
Merriam Webster’s Advanced Learner’s English Dictionaryの説明が分かる
ことにしたいと思います。これは英英辞典ですが、平坦な文章で書かれています。
この英英辞典が分かれば、英英辞典を駆使しながら洋書を読むという最強の勉強方法ができるようになります。
いつまでもSSS式の英語多読をするのではなく、早々にこのレベルに到達して次のレベルに移行したいわけです。
具体的には以下の記事で解説してます。
②名作の児童書で難しい英文に慣れる
このレベル2では、英英辞典とイメージ検索をフルに利用します。
SSS式では辞書を使うのはNGですが、ビジネス書が早く読みたい僕たちはそんな悠長なことは言ってられません。
YL6.0以上の洋書を読むには、1文でも多く理解できる英文を増やしていく作業が必要です。
それには文脈だけの理解ではなくて、分からない単語、文章はどんどん調べて自分のストックを増やしていくべきです。
その方法としておすすめなのが、YL4.0以上の児童書を10冊ほど読破してしまう方法。
YL4.0なので、極端に扱っている題材や文法が難しいということはなく、SSS式の英語多読から本当の英語多読へ移行するための適した教材なんですね。
この記事で詳しく解説しました。
これをやり抜けば、結局はどんどん読むことが洋書が読めるようになるのに一番の近道だと、分かっていただけると思います。
あとこのレベルであれば、英英辞典の通読を通してボキャビルを開始するのもおすすめです。
英英辞典の通読は結構楽しいですよ!
③ビジネス書、哲学、小説など自分が読みたい本を読む
さてレベル2をクリアしたのであれば、ある程度洋書が読めるようになっているはずです。
ここからは本格的にビジネス書を読んでいきます。僕はずっとここに来るために頑張ってました。
ようやく現在は、このレベルを楽しめています。
まず媒体ですが、ビジネス書、ノンフィクションを読みたい人はkindle。
小説、児童書を読みたい人はipadがおすすめです。
そして作品ですが、アメリカでベストセラーになっている本を読むのがおすすめです。
僕が読みやすかったビジネス書としては
Leonardo da Vinci (English Edition)
The Power of Habit: Why We Do What We Do in Life and Business
The Art of Thinking Clearly (English Edition)
などが読みやすくお勧めです。YL6.0~7.0ですね。
このレベルに関しては、極めてからおすすめ本などをまとめたいと思います!
まとめ
何事にも白黒ではなくて、グレーが存在すると思います。
英語多読のグレーが、今回紹介したフロッキー流英語多読です。
洋書を楽しむ同志が増えることを期待します。