どうもフロッキーです。
上記の図はNEWS ZEROで使用されたものです。
それによると新人(20~24歳)アニメーターの平均年収は111.3万円ということです。
一般的に高卒と大学卒業後、新卒2年目ぐらいのサラリーマンの平均年収は248万円ということなので、新人アニメーターの給料はかなり安いと言えます。
一か月に換算すると約9.25万円。これは、大学生アルバイトが余裕で稼いでしまう金額です。
今回はこのアニメーターが低賃金である理由を考えたいと思います。
そもそもアニメーターとは?
この記事ではアニメーターという定義が業界内でもあいまいだとして、正しい定義として広い意味のアニメーターは
原画マン、動画マン、作画監督、絵コンテ、演出、監督
狭い意味のアニメーターは
動画マン(原画マンが描いた絵を基に、動きを滑らかにするために絵を追加する人)
としています。ニュースや世間で問題になっているのはこの動画マンの賃金です。
しかも
111万円もあれば正直ウハウハっすわ。先にわたしが、どの報道も「正しくない」と言った点の一つがこれです。実際1~2年目の動画マンは年収70万程度が普通です。
まさかの月6万弱の賃金ということです。
動画マンの職場環境
まずこの問題を考えるにあたってアニメーターがどのような働き方をしているのかを見ていきましょう。
NHKニュースによりますと、
制作者の1日の労働時間は平均で11時間と、拘束時間が長いことが分かりました。
新人アニメーターの1日の労働時間は平均11時間、若手の平均年収は110万円余りと厳しい労働環境 – たろそく跡地
せめて休みは取れるのかというと、残念ながら違います。
コンテンツを制作している業界は特にそうですが、完全土日休日制のような決まった休みはないようです。
アニメの締め切りに影響がない日、時間帯に休むことが多いようです。
それどころか週一休めればいい方という意見もあります。
このように新人アニメーターは特に長時間労働を余儀なくされるのですが、作品の締め切り以外にも原因があります。
完全歩合制(出来高制)
これが新人アニメーターを苦しい状況に追いやっているわけです。
新卒で既に働いている方はよくご存じだと思いますが、大学を出て急に職場に出ていきなり仕事が出来るものではありません。
しかし多くのアニメ下請け制作会社は、何か月もの研修期間を取るわけにはいきません。
早いと2か月、長くても6か月という場合が多いようです。
そういう状況下で新人アニメーターが任せられることが多いのが動画マンなのです。
そしていきなり戦線へ投入されると
いきなり出来制といわれても十分な枚数を描けない。
↓
必然的に労働時間は長くなる
↓
疲労がたまるが、お金はたまらない
というように負のスパイラルが出来上がってしまいます。
しかも、描いた絵を却下されることもあるようです。
良い作品を作るためには仕方のない決断ですが、厳しいですね。