どうもフロッキーです。
新規ラーメン屋をオープンさせるってどんな感じだと思いますか?
僕はなかなか面白い経験ができたと思います。休みが2か月で2日しかなかったことを除けば。
今回は新規で店舗を家族ぐるみでオープンさせるのがどんな感じだったのかを書きます。
(残念ながら、このお店は開店1年ぐらいで閉店しています)
新規ラーメン屋をオープンさせるから来い
2018年6月に大学中退から半年ぐらいはスーパーの品出しを続けていました。
やめた理由としては、いろいろありますがまあ意味がないと思ったのと再受験しようと思ったからですね。これについては以下に書いています。
「まあ勉強しつつ、まったり暮らそう~」
とのんきに考えていました。
がしかし、急に父から連絡が来て
「新規ラーメン屋をオープンさせるから、暇なら手伝いにこい」
とのこと。
僕がとても嫌だったことが分かるように、少しだけ父の話をさせてください。
父が7歳ぐらいの時におじいちゃんが離婚し、それ以来男手一つで厳しく育てられました。
それが原因か分かりませんが父の性格に癖があり、短気で怒ったら自分を抑えることができないという感じです。
建築業で創業社長をしているのですが入った部下はどんどんやめていく、家でも「怒るのが父親の仕事だ」というばかりにいつもキレていました。
怒られる以外にまともに話した記憶がありません。
そんな父、おじいちゃん、父の弟さんで新規のラーメン屋を立ち上げるとのこと。
というもの、おじいちゃんは日本料理の料理人で50年ぐらいのキャリアがあります。その間に日本料理だけでなく、ラーメン屋の店長として3,4店舗ほど経営したことがあるそうです。
そんな
- おじいちゃんが人生最後に大都会でお店を出したいこと
- 父が丁度良くテナントが空くを発見
が重なりこの話が実現しました。
そんな父から手伝いにこい!と言われている僕の気持ち、伝わるでしょうか。
とても嫌でした。こきを使われ、怒られることが目に見えていたからです。
しかし父の性格上一度言い出したら聞かないので、しぶしぶ手伝いにいくことにしました。
新規のラーメン屋ということ自体は楽しそうでしたからね。
超大都会の1等地にラーメン屋兼日本料理屋をオープンさせたい
このようにラーメン屋の新規立ち上げが始まりました。場所は超大都会の1等地。賃料は確か月100万と言ってました(笑)
幸か不幸か、父は建築業界の歴が長く自分で内装などを仕上げることができます。僕はこの店の内装から手伝いがはじまりました。
- その前にあったバーの内装を壊して、そのごみを回収トラックに積む
- 大工さんが床をひくときのアシスタント、雑用
- 会員制の個室をラーメン屋と同時並行にやるので個室の内装
- 内装が完了したら、店舗運営を1か月半ほど
などなど。9月から2か月ほぼ休みなく働きました。(働かされた)
「あれ?ラーメン屋なのに会員制の個室があるの?」
と思った方もいると思いますが、ラーメン屋だけでは月100万の賃料、人件費、光熱費を稼ぐのが相当難しい。
そこで昼間はラーメン屋としてオープンして夜はおじいちゃんのスキルを使って日本料理屋の完全会員制のお店にしよう、とのこと。
ですので店の間取りとしては、カードで認証する自動ドアの入り口を入りカウンターが15席ほどあります。
そして奥に行くと個室が3部屋、4人、4人、8人の部屋でカラオケも完備されているという豪華ぶり。
別に豪華にするのはいいんですが、だれが働くんですかね。
その時のメンバーとしてはおじいちゃん、僕、父の弟さんですね。
父はいません。本業があるし店をオープンさせるまでは手伝うけどそれ以降は社長としてお金の管理だけする、という感じでした。
3人しか店を回す人がいないのに、昼はラーメン屋やって夜は日本料理屋はかなりきついです。
ですので、まずは少しでも日銭を稼ごうとラーメン屋を最初にオープンさせました。
高級ラーメン屋はどうだったのか?
そんなこんなでお店がオープン。
最初はラーメン屋だけなのでカウンターだけの営業でした。メンバーはおじいちゃん、僕、父の弟さんです。
ラーメン屋の売り上げとしては、最初はやはりぽつぽつとしかお客さんが入ってきませんでしたが、僕が夜逃げするころには1日多い時には30人~40人とかのお客さんが来てくれていました。
ラーメン屋は一番安くて1000円から、最高は2000円!と高級路線でしたが立地はよかったので結構2000円のラーメンが人気でした。
客層としては、高級サラリーマンの方が多い印象。ホステス、クラブのママ、若手起業家、などなど様々なお客さんを見るのは楽しかったですね。
ラーメン自体は、おじいちゃんが日本料理の知識を総動員して洗練されたラーメンを作っていたのでおいしかったです。
おじいちゃん曰く「うちのはラーメンじゃなくて、中華そばだ!」とのこと(笑)
それ以外にも相当こだわっていました
- ラーメンのダシは、日本料理的な煮干し、昆布、キノコなどをふんだんに使用
- チャーシューはワインにつけたり、高性能オープンで2時間蒸し焼きにする、秘伝のたれなどで1日がかりで下準備
- 卵も絶妙な半熟になるように調整
などなど、商品の質は高かったと思います。
ただ経営としては固定費がかかりすぎですね。父曰く黒字化するには月350万円の売り上げがほしいことのことで、
それで計算すると1000円のラーメンを1日116杯は売らないときついです(笑)
今日は売れたな~、という日でも40杯とかだったのでかなりきつい計算でしたし、働いているメンバーとしても疲労困憊で1日116人も来てほしくないというのは正直な感想でした。
家族経営って駄目だよね
その事業計画の1番の問題点は、圧倒的なリーダーの不足でした。
まずおじいちゃんは大都会でお店をオープンさせたいという望みはあったものの、職人なので
「金のことは社長(父)がやれ。ただ俺がやるからにはいい設備を入れるからな」
という感じでキッチン周りの設備なども相当高そうなものを導入してました。店舗費用は合計で3,000万円ほどかかっていたよう(笑)
-3,000万 + 毎月100万以上の支出
といういかにも経営が失敗しそうな感じですね。
次に父。どうやら父はおじいちゃんとはあまり働きたいわけではないようです。いろいろおじいちゃんの方針に納得がいかないことが多いようですが、おじいちゃんも頑固なので全くいうことを聞きません。
それでこまっていたようですね。これが家族経営の限界なのかもしれません。
まとめ
結局、父とおじいちゃんは毎回のように口げんかをしていましたし、父にはあれやれ、これやれといいように使わて疲れました。
やはり職場環境としては最悪でした。
この2か月半ぐらい手伝って、結局夜逃げの形で逃げ出すのですがこれは別記事に書きます。
居候の話はこの記事で。